いつもご覧頂きありがとうございます。
油滴に2種類あることは 以前ご案内いたしました。
「磁州窯」系と「建窯」のもの 似て非なるもの。
以下、比較で捉えてみますと
既成の技術で 市販されている釉薬を酸化焼成すれば出来るものと
釉組成はわかっていても 焼成が難しく市販が成り立たないもの。
どうやっても油滴しか出来ないものと
禾目や虹彩、曜変に発展するもの。
天目黒と油滴班の発色が鈍いものと
冴えた黒と銀色のもの。
油滴班の輪郭が 入り組んでいたり おぼろなものと
円形に限らず 楕円や流れたものも有りながら輪郭がクッキリとしたもの
油滴の色が 主に褐色や鈍い銀色(工夫によっては輝銀も可能)のものと
褐色~輝銀または金やラスターがかるもの
斑文の高さが 周りよりも下がるものと
周りと同じか むしろ上がるもの
前者と後者では月とすっぽん、「通」の名折れです。
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禾目発生の一つに 【細かな油滴が流下したもの】があります。
いわゆる【数珠繋ぎ】になった 細かな油滴は メインサイトの「禾目盃」をご覧ください。
(一直線の禾目は多いのですが こちらの発生の仕方は有名な伝世品と同じです。)
禾目と油滴の関係の証明です。
また 油滴の大きさを左右する要因も複数あります。
さらに この延長線上に曜変がありますが
曜変の場合、禾目も油滴も その斑文を出さないようにしなければなりません。
つづく