ご覧頂き 有難うございます。
今日は 窯焚きの合間に 本館の庭をご紹介いたします。
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枯山水の「月の庭」は 本館の南側にあります。
「月舟石」は 上空から見て合掌形をした本館の突端に位置し
正中線にあわせ南北を示す方位磁石の針のようにえ付けました。
2t強の自然石で山中より掘り出された 御影石です。
この地方は 造山運動で隆起した花崗岩(=御影石)の山地が
海や川の侵食にあい形成された 小さな谷や尾根が入り組んだところが特徴です。
粘土の母岩(=花崗岩)から生まれた一次粘土と
それに火山岩や堆積岩が混じりあっったもの
信楽、備前、萩などに近い様々な粘土も有ります。
また狭い範囲でいろんな時代の地層が集まっているので 「地質の標本室」とも呼ばれています。
中学、高校時代には この地方の考古遺跡の表面採取や地質標本を求め
自転車やバイクで 野山を調べて回りました。
テレビゲームも学習塾も少ない地方での遊びでしたが
大人になり この地に帰ってきて
今度は生業のため 地場産品が出来ないかと
採取できるあらゆる土石の焼成実験をしました。
火力発電所の石炭灰の研究で 実用新案なども取りました。
(庭というより、土石のことに話題が進んでしまいました。)
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月に一度、枯山水庭園の白砂(とはいってもこれも御影石を砕いたもの)に櫛目を入れますが
今の時期は 落ち葉、特に松葉が刺さってブロワーでも吹き飛ばないので 難儀します。
小さい頃、温泉地の近くで育ち 日常、数ある日本旅館に日替わりで
風呂に入りに行っていました。
建築や庭 という器ともに、食材と人の器です。
もともと縁があったようです。
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「今シーズンこそは」 と毎日試行錯誤しながらも
ご注文品の微調整もしっかりしています。
いつも 応援いただき有難うございます。