皆さんこんばんは。 只今、窯焚き中。

話は 昨日の続きです。

曜変天目の虹彩の第一段階は 禾目の発生です。

昨日の画像は 鋼のギザギザの切断面で 虹彩禾目をたとえたものでした。

その固定された色は 酸化皮膜の厚み(=摩擦熱)によることをお伝えしました。

また固定された色も表面がギザギザに波打っているので 見る角度で
異なった色に見えることも わかってもらえたと思います。
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「光の干渉現象」と「遊色」について

 無色透明なホログラムが 見る角度によって 
虹色に変化するのが干渉現象で 
表面の僅かな 凹凸により光がミックスされ色が変わります。

色彩豊かな 稲葉天目は
どうも色のついた金属膜が主で 遊色効果の存在が不確かです。

藤田と龍光院の色付膜は 斑文周辺及び直近の青色が主で
これに 透明膜が付随しているようで
「遊色効果」が文献などの文章から 認められます。

国宝の曜変天目の3盌は  斑文の形や数はさておいて
色付き膜、透明膜のバランスがそれぞれ異なります。

つまりは膜の薄厚が違うということで
薄ければ青、厚くなるに従い 赤に変化するということです。

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今日も コアな話にお付き合いいただき 有難うございました。