釉藝館本館

[提言]  曜変研究者の方々へ
『発表の場を整えること』について

未曾有の不況の中 日夜、研究開発、ご苦労様です。
私もこの道30年を超え まとめの時期に入っています。

今、曜変天目を取り巻く社会状況は固定化し 最悪の状況にあります。
マスコミ、業界、御用学者・・・・・。

必要なものは「現物」と「発生理論」。

本来、創作者は市場を整えたり 理屈を語ったりしないものでしょうが
現代社会は そうは問屋が卸さないようです。

解ってる者が旧弊を取り除き製造物の説明責任を果たす――「曜変天目」のもそんな必要性があるのかもしれません。

曜変、禾目、油滴は それができたかどうか見かけの「再現」がゴールではなく

その技術を踏まえて新しい時代を切り開くことこそ、人類の歩みに貢献する発見者の使命ではないのでしょうか?

人生を掛けた探求の旅のゴールではなく、先人の残した遺産を受け継ぎ発展させてこそ、進歩であり

頂いた命とご縁の使い方かと思います。

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編集作業に当たっている現在、2019年10月の段階のコメントとして

この記事を書いた2010年の経済的な悪化は、全国の陶芸家や窯業の大打撃を与え、ひいては曜変天目研究者をも

だいぶ減少させたようです。さらに東日本大震災で大打撃を受けた当方も、

災害から9年目で漸く本格的研究を再開できるところまでこぎ着けました。

当時この記事で呼びかけた頃と、環境も変わり、日本はさらに大幅に経済低迷しており、

今では中国主導になっているようです。

本日、2019年NHK、BS番組で、8Kカメラの映像から曜変斑紋が「気体の発泡とその破裂痕」であることが

報ぜられれば、中国の数千人の研究者が一斉にこの方向で前進してきます。

当方も年内めどに発表をしていきたいと考えています。