油滴析出理論がわかれば 今度は
斑文をどれだけ大きく出来るか? です。
これは束口形(いわゆるすっぽん口)ですが 斑文の大きさは器形にも左右されます。
目指したのは静嘉堂文庫 重文の油滴ですが 器形がこれとは違いますね。
似た物もできているので後日アップいたします。
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油滴、禾目については斑文の 密度、大小、銀色か茶 またはラスター系など色も含め
ある程度、自在に出来るようになりました。
磁州窯とは理論の異なる方法で作っており おそらく建窯はこちらの方法なのでは と私は思います。
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油滴の大小、茶、銀、ラスター色で油滴は完結しました。
禾目も同じこと。
曜変は これらの理論の上にさらにもう数段乗っかった 「数階建て」です。
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「見事な曜変」が出来るといわれる人が これら油滴や禾目の再現や
様々なコントロールによる創作をやらないのは はなはだ疑問です。
なんてもったいないことでしょうか。
禾目や油滴そして曜変も実は 原始的窯業技術から生まれた偶然の産物。
典型、祖形は発展、変化の原点でもあるのに そこに留まらざるを得ない理由が
果たしてアーティストにあるのかどうか?
また、それら典型が「花」だとして 「つぼみ」にも「枯れていく姿」にも美しさはあるはずですが
その発表も 無い。
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私は出来るだけ多く 前提技術から生まれたものや 周辺技術から派生したもの
また「花」の前後もお知らせし 「建窯の美の山脈」全体像を説明したいと思っています。
陶芸から派生し 金属とガラスの融合から生まれた アート新ジャンル
【グレーズアート=釉藝】を提唱します。
形や色から離れた 光のアートです。
今日も お付き合いいただき有難うございました。