菊花天目 三題

 日本情緒の 「菊花」はいかがでしょうか?

水石、名石の世界の天然記念物に「菊花石」というものがあります。
 鉱物の結晶 = 地球の焼き物、さながら結晶釉です。
菊花石の結晶に 似てませんか?

本来、「菊花天目」の名で呼ばれるのは 古瀬戸のものですが
此方も 今のところこの名がよさそうなので 本歌取りさせていただきました。

この作品は 禾目の応用です。
銀の発色では無く 菊花のイメージ色をねらいました。
 それぞれ 赤茶、黄色を帯び 多少錆びた金属的な色合いです。

赤茶

黄色を帯び

「日本情緒」も もとより私の研究テーマなのですが 天目での展開は
支持を受けられるまで 時間がかかりそうなので
此方の方は 土も焼きも表現方法も変えて 別途、ブログを立ち上げる準備をしています。
準備出来次第 ご案内いたします。

やわらか、 ほっこリ、 侘び・・・、なんともいえない和みの質感。
私にとって張り詰めた鉄釉研究と同時に 
和陶研究も 精神のバランス上欠くことのできないものです。

この 一見対極にも見える左右の分かれ道が 一つになり やがて実を結ぶことになろうとは
当時はもちろん 最近まで思いもよらないことでした。

  まあ 和陶の方も 宜しければお付き合いください。

 
天目関係は 透明感のある真黒と鮮やかなメタリックカラーで行ったほうが
今のところよさそうですので 研究結果をupしていきます。
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 先ずは当面のこのブログの目標【禾目と油滴の完全制覇】 ということで

1、油滴を消したり 一つの作品に大中小の斑文を分けて 出す。
2、禾目の長短、消滅、さらに 虹彩をかける

これらを 念頭に置きつつ 日々の研究での
  曜変斑文と干渉現象
  その他・・・(玳皮やオリジナルも楽しいのですが・・)の成果も取り込んでまいります。
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先日、日本ホログラム学会員で工学部を退官なさった先生に
お札などのホログラムはどうやって作るかと 愚問いたしましたら
「型押しだよ。」とのお答え。
Y先生いつも有難うございます。

とはいえ
窯の中で 1万分の1ミリの精度で ドミノ倒しをする仕掛けは なかなか難しいのであります。