「銀禾目」

現在、2019年10月段階で過去のブログ記事を編集しています。

(画像は当時、10年前に撮影されたもので現在と違って画素数が少なく、解像度が低いですが

そのまま使わせてもらっていますが、後に、現代の撮影技術で取り直しの予定です。)

このブログ記事を書いた2010年までの段階で、禾目、油滴、虹彩天目の理論を解明し、

再現と創作領域で表現できるまでの技術を持つことができていましたが、

運悪く、発展させ発表することが不可能な状況に陥ってしまい、これら基礎研究の発展は止まっています。

「虹彩」と「斑紋」について遠く離れた土地で断続的に細々と研究を持続しておりました。

 

曜変天目発表を前に、折角ですのこれまでのブログ記事から研究経緯をお知らせいたします。

「禾目」も「油滴」も基本的な発生メカニズムは同じで、

違いは、油滴の元となるマグマの噴火、噴出時期において、窯の中の雰囲気が酸化雰囲気に偏るか

還元雰囲気に偏るかによって、火口の大きさと、マグマの粘度が異なり、酸化傾向の強い雰囲気段階で

噴火口が大きく開き、粘性の強いマグマが流れず火口を埋め尽くし冷えて固まったのが「油滴」であり、

「禾目」のほうは還元傾向の強い雰囲気で、噴火口が小さく粘性の弱いマグマが流下した、この違いです。

 

後に写真でお見せする当方の「油滴」と併せて観察してください。

最近、中国発と思われる、出回っている結晶質の油滴天目は、

大阪市立東洋陶磁美術館http://bluediary2.jugem.jp/?day=20101202 の宋時代のそれとは違うと思います。

こちらは発生において、上記のメカニズムにより油滴斑を表したのちの冷却段階で強還元雰囲気で銀幕が透けて青みがかって見えます。

少なくても静嘉堂文庫「重文」の銀油滴 http://www.seikado.or.jp/exhibition/2013001.html

は、強く厚みのある銀色ではっきりくっきりと周辺の黒釉を隔絶していことが解るでしょう。

 

証明は簡単です。焼成の温度帯それぞれで引き出したり炉内を撮影できれば一目瞭然で、

これまで撮影や実行がなされていないようです。

時期が来れば当方も協力したいと思います。

 銀禾目